あの9分のシチュエーションなので(ルヴァン杯決勝 vsC大阪@国立)
みなさん、おめでとうございます。
貯めに貯めた銀のエンゼルをようやく交換できました。
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ルヴァンカップ プライムステージ決勝 2022年10月22日(土)13:05キックオフ
C大阪 1-2 広 島
得点:53'加藤陸次樹(C大阪)、90+6’ピエロス・ソティリウ(広島)、90+11’ピエロス・ソティリウ(広島)
広島の獲得タイトルがひとつ増えました。ルヴァンカップ獲得は初めて。
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■ダブルファイナルは聴いていた通り難しかった
天皇杯決勝の敗戦から中5日で見事だと思います。天皇杯決勝とル杯決勝のダブルファイナル。2つの決勝戦を戦うのは1戦目を勝っても負けても気持ちの持ち方が難しいものだって聞いていたけど、応援する側の自分でも難しかったです。選手はそれ以上でしょう。先制されて試合も難しくなったけどそれをぶち破った。先制された以降はボクにとっては思い描いた勝ち方だったので驚きではないけれどそれをリアルに実現させた選手たちはすごい。
■アディショナルタイム長かっただけじゃなくて
”先制された以降は思い描いた勝ち方”というのはボクだけじゃなくて同じように考えていた人は多いかもですね。あのですね、この試合ちょっとこの場面については話したいことがありまして。ピエロスのPKで同点に追いついた時、国立の半分が歓喜に湧く中で自分には喜ぶ選択は無かったのですよ。ハイタッチ求められても「まだ9分ある!!!まだ9分ある!!!」と連呼してそれらすべてなぎ払い歌い跳ね続けたわけです。こういうのを「きのり被害者の会」だとか「きのりウザい・キモい」と言われたりするのはいいんですけど「勝つまで喜ぶのを許さない人」と思われるとしたらそれは違うんですってほんとに。それには言い訳を並べたくなります。ちがうちがうそうじゃない。そうじゃないんです。理由はあるんです言い訳させてと。
■言い訳を並べるとこんな感じ
①時間帯別得失点
C大阪が終盤の失点が多いというのはこれまでのリーグ戦・天皇杯での対戦で知られていたデータですよね。今季のJ1リーグ戦30節までのデータになるけどC大阪は試合終盤76分~試合終了の時間帯での失点が20失点ありまして。総失点数39失点の51%なわけです。試合の締め方に問題があるのかもしれない。
広島との対戦でも
J1第17節 78分:野津田岳人、85分:ドウグラス・ヴィエイラ
https://www.sanfrecce.co.jp/matches/20220618/report
J1第27節 81分:松本泰志、90+10分:ピエロス・ソティリウ
https://www.sanfrecce.co.jp/matches/20220827/report
だったし、天皇杯準々決勝のデータを持ち出してくると
86分:柏好文、90+1分:川村拓夢
https://www.sanfrecce.co.jp/matches/20220907/report
と実際にこの時間帯に失点しているわけです。逆に我々広島は76分以降の得点も多く、総得点49点のうち18得点(全ゴールの36%)。あ、これは今季のJ1リーグ戦のデータです。天皇杯と混ぜて並べてごめんなさい。
と、まぁこのデータがあると同点に止まらず勝つためのゴールを奪えるって気分になるじゃないですか。これ知ってたら歓んでハイタッチとかしてる場合じゃないテンション!力湧き出る!!!
②しかも相手はひとり退場して10人
C大阪の、9人でゴール前を固めて逃げ切るプランをぶち壊したわけです。守るだけでは勝てないC大阪は「守らないといけない。でも攻撃しないと勝てない。」状況になる。攻めたい気持ちの選手、守りたい気持ちの選手でプレーがばらけたり判断遅れたりするはず。彼らが選手間で話をしてプレーを整えようとする前に圧力をかけたい。選手のプレーだけじゃなくてサポーターの声援で圧力をかけたいじゃないですか。「広島が勝つぞ」という雰囲気は選手だけでも作れるかもしれないけれどサポーターにだって作れる。ピッチ上の選手は11人だけどスタジアムには2万人(仮)のサポーターがいたんだから。勝つ確率を高めるには今このときの圧&圧&圧ですよと。
③こっちの守備も変えている
アディショナルタイム(以下、AT)にはシオとガミ(警告1枚)を下げて晃誠とチャジを入れていた。守備の強い選手を下げて攻撃に出ていたのであまり守備の時間を長くしたくないじゃないですか。そしてとにかくC大阪側のひとりでも多く心を折りたいし、サポーターの声も少なくしたいし、少しでも早くとどめを刺したい。そのためにも「ああ、この波に飲まれる・・」と感じさせるような声が欲しくて。歓声は数十秒で止む。だから継続的に発せられる声と圧が必要でそれができるのはチャントやコールなんですよ。だからこの時は喜ぶよりもチャントを続けたかったんです。
④PK戦になると5分5分か、もしかしたらそれ以下・・・かも?
もしこの雰囲気を作りながら延長戦・PKとなったら。「先制されながら追いついた広島」と「10人になりながらPK戦に持ち込んだC大阪」のメンタルの差はそれほどないかもしれない。広島はそれほど優位でもないし、もしかすると6日前にPK戦で敗れたことやカップ戦決勝で8度負けていることを意識してしまうなら広島の選手の方が”負のプレッシャー”を感じてしまうかも。(あとから知ったけど「誰が決勝で勝てないというジンクスを作ったんでしょう」という荒木くんの言葉、勝っていながらゾッとしたわ)
ピエロスのPKで追いついた瞬間にはATに決着を付けるぞという思いもあったけど正直言うと「PK戦は嫌だ」って思ってた。ここから勝てないという結果になるのが怖かったんですよ。
歓声にも力はあります。もちろんそう。すごい力になる。でもゴール裏の真ん中にいるからには意志ある声と言葉で応援の空気を作って、それを広島サポーター全体へ拡げていって広島サポーターみんなで声出して手を叩いて「勝つのは広島だ」という響きと雰囲気にしたかったんですよ。
■つまりは、勝ちたくて奮って怖くて震えてた
こういう訳があってボクはここはチャントをそのまま続けるという選択をしたわけです。これだけ長々と書いたけどつまりは「勝ちたかった&怖かった」ということです。逆転のゴールを決めた時はもちろん周囲みんなで喜びましたよー。ここでハイタッチ無視されたらどうしようかと思ったww
そして
PKで同点に追いついた→「まだ9分ある!!!」
ピエロス2点目逆転した→「もうAT無いよね?無いよね?」
という感じでしたw
ゴール裏ど真ん中ってやはり応援の雰囲気や圧を作る発信源だと思うので感情だけで応援するんじゃなくて、今どんな音や声、言葉が勝つために有効かってことを考えて行動するといいはずだってボクは考えています。試合の中でシチュエーションによってはゴールシーンには喜び合ってサポーター同士で気持ちを合わせて盛り上げていくこともあるし、喜びはひとまず置いておいて自分たちの選手には熱さと厚さを伝えて、相手の選手には圧を突き付けることも。ゴールを決めてもらうとか、選手に勝ってもらうということではなく勝つために自分の立場でできることを。
もし今後似たようなシチュエーションがあったときに「ここで圧かけて相手飲み込むぞ!」と『大脱走』を1000人くらいの歌うサポーターと19,000人の大歓声&手拍子で戦えたら、うちらまた勝てると思うんですよね。
ル杯決勝の映像を見返すとゴール裏やっぱり跳び続けているサポたくさんいた。そうそう。ボクはそういうのをまずは1000人規模でやりたいんですよね。1000人規模でできたらそれが5000人規模に膨らませることはそんなに難しくはないんじゃないかなって思ってます。
常には無理だろうし、いつもじゃなくていいんです。「ここぞ!!!」の時にね。
選手もとても嬉しそうで試合後が長かったw
あー、ウザったウザった。ウザいのこのくらいで終わりにしておきましょう。
こんな風にウザい話ばかりするから試合後の祝勝会に呼んでもらえないんだとか自覚はありますw
ル杯決勝は帰りの新幹線の時間もあって優勝祝賀会のせっかく誘ってもらえたのに欠席しちゃったんですよねぇ・・貴重な機会を。。。
コロナ禍を完全に脱してはないけれど、小規模にでもまた以前みたいなウザい飲み会したいですね。
参加してくれる人がいればですけど。
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